本日、松山市民会館で開催された松山市学校保健研究大会において、「健康に関する作文」の表彰式が行われました。松山市内の全小中学校から応募された作文の中から、本校1年生の山内 絆さんの作文が中学校の部で最優秀賞に選ばれ、舞台上で作文の朗読をしました。心が温かくなる素晴らしい内容に、会場からも大きな拍手が送られていました。久米中HPの掲載について、本人とご家族の了承を得ましたので、ご紹介します。
「母の味」 久米中学校1年 山内 絆
「今日の昼ご飯何にしようか。」中学生になった初夏、母が僕に尋ねた。僕は張り切って「素麺!」と答え、母の顔を見た。母は少し微笑んで「うん」とだけ言い、キッチンに向かった。「駄目よ」と否定はされなかった。だから今日こそは僕のリクエストが並ぶかもしれない。うきうきしながらご飯を待った。だが、食卓に現れたものは白く透き通った麺ではなく、スタミナの塊、茶色くギラギラした「豚の生姜焼き」だった。「やっぱり…。」漂ってくる香りで薄々分かってはいたが、僕の期待は崩れ去っていった。
僕には幼い頃小麦のアレルギーがあった。命に関わるほどの重症なものではなかったが、几帳面な母は、徹底して小麦製品を除去してくれていた。特にパンや麺類は、幼い頃は全く口にしていなかった。しかし母はその代わりに、米粉でシフォンケーキを焼いたり、ホットケーキやシュークリームなどいろいろなスイーツを作ってくれたりした。また、米粉の皮の餃子を作ったり、米粉パンを探して購入したり、いろいろな工夫をして「食べられない」を「食べられる」に変えてくれた。中でも母の作るシフォンケーキは絶品で、いくらでも食べられる。母のおかげで当時の僕は、食べたいものを無理して我慢している、という感覚を少しも感じていなかった。小学校に入学する頃には数値も随分良くなり、正常値に近いものとなった。給食では制限なく食べてよい、との許可がでた。皆と同じものが食べられることが、本当にうれしかった。母と喜んだことは今でも覚えている。しかし油断は大敵だ。食べ過ぎると逆戻りすることがあるため、給食では食べるが、それ以外では食べないようにしよう、と母と約束した。
先日、中学で新しくできた友達と遊びに出かけた。その日は目当ての物を購入しただけで、何か食べたり飲んだりはしなかった。正直ほっとした。「ハンバーガーを食べよう。」と誘われたらどうしよう、とずっと考えていた。どうやって断ろうか、それとも断れずに食べてしまったら、母に言わないといけないよなあ、といろいろ考えた。今まではいつも家族がそばにいて僕を守ってくれていた。友達がクッキーやドーナツを持って遊びに来たとき、僕が困った顔をして何も言えないでいると、母がさりげなく「ごめんね。小麦粉のお菓子は控えてるんよ。ありがとう。」と話してくれていた。友達も「そうなんや。飴とかグミは大丈夫?」と自然に受け入れてくれた。
これから先、行動範囲や交友関係が広がるにつれて、ハンバーガーに限らず、ラーメンやたこ焼きを食べに誘われる機会がやってくるだろう。そのときに僕はどうすればよいのだろうか。そんなとき母が教えてくれた。
母も子供の頃僕と同じアレルギーを抱えていた。母は小学校の頃も小麦製品を食べられず、給食のパンは食べず、おにぎりを持参していたそうだ。当時は食物アレルギーのある生徒は珍しかったそうで、自分だけ違うものを食べていることが恥ずかしくて嫌で、アレルギーがあることを隠したかった、と言っていた。でもそれは間違いだったとも。食べられないものがあるくらいで、友達に嫌われることはないし、話せばみんな分かってくれる。相手に伝えること・相談すること・勇気を出すことの大切さを教えてくれた。母の体験談が、今そっと僕の背中を押してくれている。ほんの少し、気持ちが楽になった。
僕にできることは、今の自分自身の体と心を受け入れることだ。まずはもう一度ありのままの自分を見つめ直したい。今後悩んだときは、僕を守ってくれた家族や、僕を受け入れてくれた友達のことを思い出し、ちゃんと自分の気持ちを伝えられる強い人間になりたいと思う。そして他の誰でもない自分の体のことだからこそ、大事な友達には自分の口で伝えるべきだと思う。きっと気持ちは伝わるはずだ。そして、今までの貴重な体験を生かし、心の強い人間になりたい。また、友達を受け入れられる優しい人間になりたい。
母は今でも我が家に米粉を常備している。僕に食べられるものが増えた分、以前より回数は減ったが、時おりシフォンケーキを焼いたり餃子を作ったりしてくれる。そして家族も同じものを食べて、みんなおいしいと言っている。同じものを食べ、おいしいと言い合えることが、幸せなのだ。僕は母にはもちろんだが、家族にも感謝している。
今は夏休みだ。給食のない夏休み。そしてぼくの誕生日のある夏休み。その日はキラキラと輝く白く透き通った麺と決めている。しかもくるくる流しながらみんなで取り合って、口いっぱいに頬張るのだ。世間では素麺は夏休みの昼食の定番のようだが、僕にとっては誕生日の特別なごちそうだ。一年間頑張ったご褒美だ。ケーキはもちろん米粉のシフォンケーキだ。楽しみで仕方ない。
この日のために何度も朗読の練習をし、表彰式の前日と当日の朝には、学校の体育館の舞台上でもリハーサルをしました。そのかいあって、堂々とした朗読で大変立派でした!!山内くんの真面目さや素直さ、ご家族の愛情に溢れた作文に感動しました。
ホールいっぱいに人がいる中での朗読はとても緊張したことと思いますが、大役をクリアしてまた一つ大きく成長した山内くんの今後の活躍にこれからも期待しています。お疲れさま!!(^-^)ノ
来週には、早くも11月に突入です。
さて、来週の主な行事予定をお知らせします。
【来週の主な行事予定等】
30日(月) ○学校保健委員会(PTA学級) 13:30~15:00 久米中図書館
・スクールカウンセラー(臨床心理士・公認心理士)の小西 佳子先生に「思春期の心って何ですか?」と題してご講演いただきます。
※30日(月)31日(火)は、短縮授業のため帰りの会終了時間が当初の予定16:00より早い、15:30となります。
11/1日(水) ○朝清掃
○県英語授業改善推進リーダー養成事業公開授業 第3校時 3年4組
○県新人大会壮行会 14:35~ 体育館
○部活動完全下校 17:15に(11月に入り日没時刻を考慮して)
2日(木) ○緊急地震速報訓練 10:00頃
○文化発表会準備・リハーサル 午後
3日(金) ○久米中 文化発表会 8:15~11:45
・一般生徒の登校時刻は7:30~7:50です。
・12:00頃からバザーの時間となります。今年度は、キッチンカーなどの出店があります。
・12:00以降は、下校してもバザー等に参加してもどちらでも構いません。ただし、一度下校したら再登校はしないようにしてください。
・バザーと同時進行で、茶道部のお点前、美術部の作品展示も行っています。
4日(土) ○県新人大会(柔道:県武道館主道場、体操:県総合運動公園補助体育館)
5日(日) ○久米地区文化祭 10:00~14:40 久米小学校
・久米中 水軍太鼓部が11:50~12:10に出演します。
以上です。
久米公民館発行の「ふれあいTOWN久米10月号」に、「職場体験学習を終えて」と題した本校2年生 清家 浩介くんの作文が掲載されています。その中で「職場体験」を通して3つの大切なことを学ぶことができたとあります。そして、これらの学びは、普段の生活にも活かせられると思うと述べられています。ご紹介いたします。(本文及び写真のHP掲載に当たっては、本人等の承諾を得ていることを申し添えます)
「職場体験学習を終えて」 久米中2年 清家 浩介
僕は、職場体験をコンビニエンスストアで行いました。コンビニの仕事に対する僕のイメージは、レジや商品並べくらいしかなく、行く前までは正直楽に終わるだろうと考えていました。しかし、実際に仕事の説明を聞くと、自分の考えていた仕事だけでなく、商品を置いているゴンドラやかごの掃除など、想像の何倍もの仕事があり、仕事を楽と考えていた自分が恥ずかしくなりました。
この5日間の職場体験で、三つの大切なことを学ぶことができました。一つ目は、「自分がお客様だったら」と考えて行動することです。そうすると、お客様の求めていることが分かったり、コミュニケーションを取りやすくなったりするからです。二つ目は、途中で仕事を投げ出さないことです。当たり前のことですが、コンビニでは安心安全に商品を提供しないといけないため、賞味期限を確認する仕事があります。お菓子だけでも約150種類もあるので、「これぐらいいいか」と仕事を投げ出してしまいそうになりました。そうするとトラブルが起こるなど、お客様からのお店の信頼度が下がってしまうと教えてもらったので、途中で仕事を投げ出さないことは改めて大切だと感じました。三つ目は挨拶です。お客様にお店のファンになってもらい、「また来よう」と思ってもらうために挨拶が大切だと学びました。
久米公民館や町内会長さんをはじめ、多くの方々や事業所のご協力で、充実した職場体験学習をすることができ、とても感謝しています。この夏の5日間の職場体験を通して学んだ、社会人としての基本的な礼儀やマナー、働くことの大変さや達成感といったことは、働くことだけでなく、普段の生活にも活かせられると思います。これからの将来に向けてもっともっと力をつけていき、自分がなりたい職に就けるよう努力していきます。
清家くん、ステキな作文をありがとう。 たくさんの関係の方々にお世話になって実施された職場体験学習。あの5日間の新鮮な感動、感謝、多くの学びを、この「素敵な作文」を読みながら、今一度思い出してみてね! さらにもう一歩前に進める原動力となるよ!
本日、県新人大会の抽選会が行われました。
県新人大会に関するリンク(組合せは画面真ん中より下「競技別」のところに記載)はこちらから ⇒ http://www.ehimejpa.com/schedule/
久米中からは、
【団体の部」
○男子バスケットボール ○男子ハンドボール ○男子ソフトテニス ○男子柔道 ○女子柔道 ○男子剣道
【個人の部】
○男子陸上競技 ○女子体操競技 ○男子ソフトテニス ○女子ソフトテニス ○男子柔道 ○女子柔道 ○男子剣道 ○相撲
【クラブチームからの出場】
○サッカー ○女子ハンドボール ○女子バドミントン
が出場します。陸上競技と体操競技は11/4(土)に大会が、その他の競技は11/11(土)・12(日)をメインとして大会が開催されます。
本日10:30から、体育館で演劇部の発表会を行いました。今回は、11/3(金・祝)の久米中文化発表会のリハーサルも兼ねています。
演目は「orange」、上演時間 約1時間の大がかりな演劇です。保護者や演劇部の卒業生にもお越しいただき、日頃の練習の成果を披露しました。
音響やライトもセッティングされ、また部員一人一人の表現も見事で楽しく観劇させてもらいました。
文化発表会で皆さんにはまた披露しますので、今回のHPでは、ちょっぴりだけその様子を紹介しますね。
今日の発表会で得られた修正点等に改良を加え、11/3にさらにレベルアップした演劇を披露してくださいね!楽しみにしています。
午後からは、来週行う合唱コンクールリハーサルを行いました!
本番通り、学年全体で校歌を歌った後、5組→2組→7組→4組→3組→8組→1組→6組の順で歌いました。
歌の時間は2分間のみ。お互いのクラスの歌を最後まで聞くのは当日のお楽しみです。
各クラスの現状と他クラスの歌声を聞いて、さらに気持ちが高まったのではないかな?
中学校最後の大きな行事、悔いの残らない残りの1週間の練習を続け、最高の久米中ハーモニーを期待しているよ!